ユーザーの心をつかむニコニコ動画の秘密
テーマ:「CGM 系のサイトで投稿者がアイドル化するのには理由があるのか」
1つ目:ニコニコ動画が素敵なヒントをくれました - カタコト日記
2つ目:CGM サイトでアイドルが育つ条件って? - カタコト日記
上記のエントリーで、ニコニコ動画で良質なコンテンツが短時間でわんさか出てくる理由、
それを見るユーザー(観客)が一体感を得ながらファン化する過程を簡単に見てきました。
ニコ動サイトの中でユーザー自身が作り上げてきた "文化" 的な話になっちゃったんだけど、
サイトの設計が功を奏してる部分ももちろんたくさんありますよ。今日はそんなお話。
- 面白いヒトとネタが次々と集まってくる世界
- ゆるゆるコミュニケーションが生み出す世界 ← ここ
- 少々アレな空気を感じる世界
2. ゆるゆるコミュニケーションが生み出す世界
ニコニコ動画はエンターテインメント系のサイトということもあってか、非常にゆるーい
コミュニケーションのための設計がなされている気がします。タイプの違うサイトで、
どこまで参考になるかわかんないけど、少し考察してみたよ。(想像も多分に含みますが)
ユーザーの心をつかむ仕掛けがいろいろとありそうです。
2-1. シンプルコミュニケーション
by 短いテキストというコミュニケーション手段。
- チャットのようなライトな感覚。
- 最初のハードルが低く初心者にやさしい。
- その後も繰り返し参加しやすい。
→ 始めやすい、これ重要。最初は誰だってこわいのよ〜(ノД`)
2-2. だらだらコミュニケーション
by 動画というフォーマット、シンプルな UI、ただひたすら流れていくだけのコメント。
- 動画なのでぼーっと眺めることができる → 労力がいらず、楽チン。
- 発言したければ適当に書いてクリック! → コメントすることが負担にならない。
- 誰の発言とか回数とか面倒な記録はなし → コメントしないことも負担にならない。
→ 労力いらないのも重要。面倒はいやだあああああ〜・゚・(つД`)・゚・
2-3. おまつりコミュニケーション
by 動画(人ではなく)を中心としたコミュニケーションやコメントの文字数制限。
- コミュニケーションが動画単位 → コミュニティにとけこむ手間いらず、すぐ参加。
- 長い文章を書けない → 瞬間的に思ったことを書き捨てる超ライトな感覚。
- ピュアな感情を共有 → 盛り上がってる感を一緒に感じることができる。
→ とにかく盛り上がって上がっていくぞぉ!(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
2-4. ふざけたコミュニケーション
by シンプルさと自由度を兼ね備えた遊び場。(コメント、登録タグ、ニコニコ市場)
- コメントは短いテキスト → シンプルな分、AA などの職人芸がかえって目立つ。
- タグは自由に変更できる → 制限をいっぱいに使って動画の面白さを面白く表現。
- 通常のアフィリエイト("関連している"商品)の概念を逆手に取ったネタ商品貼付け。
→ 純粋な楽しさはアイドル応援のスパイス。むしゃむしゃ(´∀`*)
2-5. 妄想するコミュニケーション
by 誰が何を投稿したのかわかりにくい仕組み。(投稿者が情報を開示するか選べる)
- 単発の動画だけでも勝負できる → 純粋にネタの面白いものが人気になり人の目に触れる。
- 面白い動画だと、「どんな人が投稿したんだろう?」と気になる。(例:男か女か?)
- (多く場合、好意を持った) 動画から投稿者のイメージが形成 → ステキな妄想が膨らむ。
→ アイドル好きになるんなら妄想は基本スキルだぉ。ヽ(*´∀`)ノ
2-6. 暴走するコミュニケーション
by 動画の中に時間的・空間的に閉じ込められたコメント。(かつ一定数を超えると消えていく)
- 時間制限の効果:"見終わる" というコミュニケーションの終点が存在
→ ページを開く度に新規のコミュニケーションが始まる → 瞬発力があり、中毒性も強い。 - 空間制限の効果:「動画+コメント=作品」がより明確に → 一体感が増す。
- 時間概念の存在:見るたびにコメントが変化 → 同一コンテンツにも中毒性が。
→ 中毒になればなるほど妄想はいい具合に加速。(ノ∀\*)キャー
と、こんなところでしょうか。ユーザーの心をがっちりつかんで、
ぐるぐる振り回す感じが少しでも伝わればうれしーです!
まだ書き足りないんだけど長くなっちゃったので、つづく。
→ ニコニコ動画が持つ少々アレな空気? - カタコト日記
→ 炎上しても荒廃しないニコニコ動画の謎 - カタコト日記