ユーザーのもの探しステップ 5段階
前回のエントリー:ユーザーのまわりには問題がいっぱい! - カタコト日記
よりひきつづき。問題解決型の探索行動=検索について話をしてました。
1.「問題を解決したい!」(回答系の情報)〜のつづき
検索の難易度を左右するもう一つの要素は(1つ目は情報の種類でした)、
その人が問題についてどこまでキーワード化できるかという点。
特に、スタート時点の位置によって、ゴールまでの苦難の道のりが大きく変わってきます。
B. スタート地点〜超不公平なスタートライン
B-1. キーワードがあやふや / 意味が広すぎ
キーワードを1つも思いつかないってことってあまりないかもしれませんが、
見当違い / 意味の広すぎるキーワードで検索してしまうことはよくあるのでは。
検索結果を見ながら正しいキーワードを連想していく過程が必要で、一番難しいケースです。
- 例:買ったばかりのパソコンがインターネットにつながらないとき
- → キーワード「インターネット 接続」などで検索
- (まだまだ意味が広すぎて今の自分の状況にあった情報は得にくい)
B-2. キーワードが具体的すぎ
場合によっては、思いついたキーワードが具体的すぎるケースも。
こういうときは、少し抽象度を上げたキーワード(情報が属するカテゴリー名など)を使うと
本当に(潜在的に)ほしかった情報に到達できる可能性があります。
- 例:今晩は肉じゃがにしようと思ったが作り方がよくわからないとき
- → キーワード「肉じゃが」で検索
- → もっと抽象度の高い「レシピ」や材料名で調べた方がいいことも
- (肉じゃがが食べたいんじゃなくて、実はジャガイモを消費できる料理が作りたかっただけってことに気づくとか)
キーワードの抽象度に対するバランス感覚が必要になってくるってことなんです。
B-3. ほしい情報のカテゴリー+属性までキーワード化できる
大抵の検索では、ここがゴールになります。(でも唯一の答えに行き着くわけではない)
この "属性" を正しくかつ複数思いつくことが正しいゴールへの大きなヤマで、
その問題(や検索という行動自体)に慣れ親しんだ人でないと案外難しいものです。
- 例:自分の会社の良いパートナーになってくれる制作会社を探している
- → キーワード「Web制作会社 ユーザビリティ SEO」で検索
- (「Web制作会社」カテゴリー中で「ユーザビリティ」「SEO」により情報を絞っている)
B-4. ほしい情報そのものの固有名詞がわかっている
ある商品を買いたいだとか、言葉の意味を調べたいようなときはここがゴールになります。
スタート地点がここであることはあまりなく、これより前に(B-1〜3のような)
取捨選択を行った結果ようやくたどり着くという苦労のたまものです。(´∀`*)
- 例:CM で見た Apple のかっこいいノートブックがほしい!
- → キーワード「MacBook Air」で検索
- (このケースは TV の CM を見ることが「取捨選択」のきっかけを与えている)
上記は、汎用検索サイトでの検索を想定していますが、次のようなケースも。
B-0. どこで探せばいいのかわからない!
新しい引っ越し先を探したいときなどは、汎用検索サイトよりも、
住宅専門のポータルサイトを使った方が効率的だったりします。
このケースでは、情報を探す前に、情報の入り口を探すステップが B-1 の前に入ります。
これ自体はとってもシンプルな分析ですが、
いいサイトづくりのためのいくつか重要なヒントが見えてきます。
つづく。